「悠々会」での講演

3月10日、紀伊國屋書店さんが主宰されている出版業界の「悠々会」の
研修会にて、北尾まどかが講演を行いました。



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講演のご依頼は、下記までご連絡ください。

株式会社ねこまど 
TEL 03-6380-4102 (平日10時〜18時)
info@nekomado.com

詳しい講演内容は続きを読むをクリック。
「読む楽しさ」 北尾まどか

〜講演内容抜粋〜

今日は「読む楽しさ」というテーマでお話しさせていただきたいと思います。

「読む」というのは本と将棋に共通するもの。
本は読むもの。文字を追って理解するだけでなく、物語の先を想像したり、
間に込められた作者の意図を考えるなどを含めて「読む」のだと思っています。

そして、将棋も手を「読む」といいます。
将棋は自分のやりたいように指すだけでは、勝つことができない。
相手がいることで、両方が勝ちを目指すわけですから、相手を読む必要がある。
相手を読み、その手に込められた考えを知り、自分の手を盤上に表現する。
文を読んだり書いたりすることに近いのかもしれません。

必要な情報と不要なものを分ける力というのは必要で
とくに情報が氾濫している現代社会では、大切な力だと思います。
現代では情報は与えられるものでなく、自分で取りにいくもの
余分なものを省くことが重要です。

これは将棋でもいえることで、不要な手を読まないことが強さにつながると思っています。

棋は対話なりというのですが、将棋は一つの言語といいますか、
一手一手交互に指すことで相手の気持ちを読むことです。

将棋と本に共通する読む楽しさは、
読めば読むほど世界が広がること。
そして読むことで得られることはたくさんあります。。
色んな知識を得て、それが自分の力になり、能力を高めていく。
子供たちに、とても必要なことだと思います。
私自身、こどものころにたくさん本を読んだ力が、いまの将棋にも生きていると思っています。
子どもたちにも多くの本と出会って、自分で情報を読み取る楽しみ、
自分の頭の中でイメージを育てる楽しみを味わって欲しいと思っています。

よく囲碁将棋とセットにされるのですが、これは似ているようでいて、ぜんぜん性質の違うゲームです。
将棋はいろんな個性のある駒が力をあわせて相手の王様を取りにいく。
囲碁は黒と白の石と線だけの究極にシンプルな世界。どちらがいいというのではないのですが、
教えるにあたって、囲碁は盤のサイズを調整することができます。
ふつうの囲碁は19路盤といって、縦横19本の線があり、その交点に石を打つ。
そして練習用で少し小さい13路盤、もっと小さい9路盤、最近ではこども用に5とか6の盤もあるようです。
どんなに小さくなってもルールは同じ。石が盤上を埋め尽くせば終わりなので、小さな盤で変わることはスタートから終着地点までが短くなるだけです。

ところが将棋は、終わりがない。
取った駒をまた使えるというルールは日本独特のルールでこれが画期的な発明であり、それがまさに無限の世界を作っています。
その素晴らしい将棋を、どうやったら簡単に教えられるか。
まず盤を小さくし、駒を少なくし、ルールをシンプルにする。短時間、短手数で決着がつくようにする。
そういうテーマで試行錯誤した末にできたのが3かける4の12マスの小さな将棋でした。

ちょうどそのころ、私と同じ女流棋士である藤田麻衣子さんが、こどもになじみやすいようにと
将棋の駒をかわいい動物にイラスト化しました。カラフルな駒をつくったりする試みは私自身も昔から試していて
手作り工作でいろんなものを作っていたのですが、藤田さんはあるときひよこが成長して鶏になる絵がひらめいたそうです。
そしてすべての駒をどうぶつにし、動ける方向を赤い点で表しました。
私のミニ将棋のルールと、藤田さんの描いたイラストが合わさってできたのが「どうぶつしょうぎ」です。
見ればわかる、極力覚えることを少なくしました。
だれでもすぐに遊べるのがこのどうぶつしょうぎのいいところです。

初期のころは、自分たちで木を買ってきて切り出したり、
子供がさわるものですから手になじみやすいようにやすり掛けをして、プ
リンターでシールを印刷して貼り、袋に詰めて…。
最初はお手製の作品の通信販売だったのですがそういった作業が到底間に合わなくなってきて、
幻冬舎エデュケーションさんが大量生産してくださるようになり「どうぶつしょうぎ」が製品化されました。

かつての将棋のイメージは「大人の男性のゲーム」でしたが、
女性や子供が遊べるようになればそれだけで将棋人口は倍増します。

「どうぶつしょうぎ」は絵だけで作られているので、
日本だけでなく海外への普及にもぴったりです。
ヨーロッパではボードゲームが盛んで、大人の交流だけではなく、こどもの知能発達にも良いと考えられており、
フランスのゲーム祭では地元小学校の遠足コースになっています。
学校の先生が生徒を引率してきて、私たちの将棋ブースにも立ち寄りました。
どうぶつしょうぎで基礎を覚えた世界中の子供たちが、「もっと大きな、本当の将棋をやってみたい」と思ってくれれば
将棋を愛するものとして、ほんとうにうれしいことです。これが私の一番の願いです。

本屋さんにおいてもらったことが「どうぶつしょうぎ」の大ブームの一番の要因だと思います。
「将棋ってどこで買えますか?」とよく聞かれるのですが、デパートのおもちゃ売り場か、
インターネットで注文してください。とお答えするのですが、どうぶつしょうぎは
「本屋さんで売っています!なかったら取り寄せてもらえます」というのがどんなに大きなことだったか。

将棋をテーマにした本や漫画など、たくさんの書籍があるので
「将棋ブックフェア」を開催していただけるととてもうれしいです。
将棋を好きな方が本を読み、読書が好きなかたに将棋に興味をもっていただく。
「将棋を指して本を読む」「本を読んで将棋を指す」
相互に良い影響があるはずです。

駒doc.フェスタや、どうぶつしょうぎ体験会など、書店さんのご協力をいただきながら
今後も各地でイベント開催を行っていく予定です。
本と将棋、一緒になってさらに盛り上げていきたいと思っています。
皆様もご協力のほどよろしくお願いいたします。

本日はどうもありがとうございました。

(於・日本出版クラブ会館 3/10 60分)




(書店や出版社の方々へ向けてのお話。途中でどうぶつしょうぎを実際に指していただきました)

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